新婚旅行でニュージーランドに行くはずだった我々夫婦。よりによって”電子ビザの事前申請を忘れる” という、旅の前に一番やってはならない大失態をしでかし、新婚旅行を理由に獲得した貴重すぎる長期休暇を棒に振りそうになったところ、持ち前の切り替え力と行動力をこれでもかと発揮し、急遽行き先をヨーロッパに変更。フランクフルトを拠点に、スロベニア、イタリアへと旅立つことになった。
2019年12月24日17時10分、予定通りにスロベニアの首都、リュブリャナに到着。中心部へと向かうシャトルバスのチケットを購入した。空港の到着ゲートを抜けて、すぐ左手に受付カウンターのある” NOMAGO” という会社を利用。その隣にも”Go Opti”という会社のカウンターが。どちらも値段は€10。チケット購入後にGo Optiの方が本数が多そうだと気が付いたが、時すでに遅しで結果的に10分強待つことになった。とは言え10分で済んだのだから特に不満を言うほどのことでもない。
何組かで乗り合わせてリュブリャナ市街に向け出発。宿泊先のホテルを告げると、近くまで連れて行ってくれる。何箇所かホテルを回って、私たちの宿は一番最後だった。
合計で1時間弱はかかっただろうか。バスを降りたところで、この日の宿泊先である”Gami Ex-Factory” の看板は見つけたが、どこが入り口なのか全くわからない。スマホで地図を見ながらキョロキョロしていると、偶然通りかかった若い女性が”もしかしてGami Ex-Factoryを探してる?”と声をかけてくれた。思わず力を込めて”Yes!”と言うと、”私もそこに泊まってるの”と言ってフロントまで案内してくれた。かなり奥まったところにあり、絶対に自力では見つけられなかっただろう。感謝。
無事にチェックインを済ませ、部屋に案内してもらう。このアパートメントホテルは、”Ex=元” “Factory=工場”という名前の通り、以前工場だった建物をリノベーションして宿泊施設として運営している。外から見ると外灯もなくてお化け屋敷にしか見えないのだが、中は設備も整っており広くて快適。荷物を置いたらすぐ、”クリスマスの食糧危機” (ヨーロッパのクリスマスは祝日のため、スーパーやレストランなどが閉まってしまう…)に立ち向かうべく、フロントで情報を得た”22:00まで営業しているであろうスーパー”目がけて急いで歩き出す。しかしお店の前に着いたら案の定、18:00閉店の貼り紙が。この時既に18:45。あえなく撃沈する。
さすがにお腹も減っていて、地図を見たところどうやら街の中心部にマクドナルドがありそうだ。チェーンのハンバーガー屋は営業しているという噂もネットで見かけたし、その近くに別のスーパーもありそうだったので、まず駄目元でスーパーに行ってみて、閉まっていたら諦めてハンバーガーを食べようと、街へ繰り出すことにした。宿は繁華街から離れた場所にあり、24時間パン屋(?!)と、カフェやバーが一部開いていたが、ほとんどの店は閉まっており、人通りも少ないし通りも真っ暗。心配になりつつ目当てのスーパー目がけて歩き続けたが、案の定閉店。すぐに気持ちを切り替えてマクドナルドを目指して歩く。
すると、おそらくリュブリャナのメインストリートの呼ばれるであろう場所に辿り着き、突然人だかりが増え、賑やかな広場に出た。クリスマスのイルミネーションがキラキラしていて、たくさんの露店もあり、お祭状態。ここまでの静けさが嘘みたいだった。これだけお店が出ていれば、ひとまず食糧危機は回避できる。お腹も減ったし、どこでも食べられるチェーンのハンバーガーも味気ないので、近くにあったケバブ屋に入ってみた。足りなくなることを心配して、夫はハンバーガーとケバブ、妻はケバブを注文。日本のSUBWAYのように、トッピングの野菜を自分で選べるようになっている。”Everything?”と言われたので、”Everything!”と答えて全ての具材を入れてもらったら、とんでもないボリュームのケバブサンドが出来上がった。2階のイートインスペースに上がり、外を眺めながら食べた。物凄く美味しかったのだが、なんせあまりにも量が多すぎて食べきれない。結局明日の朝ごはん用に半分残しておくことに。これで明日の朝までは食糧危機回避。外に出ようとした時、お店の人から”シーシェ”と言われて、スロベニア語の”ありがとう”はそうやって言うのか〜なんて思ったけど、よくよく考えてみたら”谢谢” と言いたかったのでは…?つまり、いつも通りここでも中国人と認識されたということか、と納得する。帰る頃には小雨が降り出したので、そそくさと来た道を戻った。
ちなみに、スロベニア語でありがとうは、”Hvala” (フヴァーラ)と言うらしい。
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